今回は嬉野温泉街にある寿司屋「寿し市」をご紹介します。
嬉野温泉に浸かって、夕食にお寿司……なんて最高ですよね。マグロにイクラにウニに……。どんなお寿司屋さんなのか、旅館大村屋の北川さんに聞いてみましょう。
- 大村屋・北川
- 地元住民に愛されているお寿司屋さんです。ぼくは子どもの頃、両親が忙しくて夕食の支度ができない時は、ここで食事をしていた思い出があります。名物の蕎麦はもちろん、鯨の出汁が利いただご汁は絶対に食べるべきです。
子どもの頃に寿司屋で日常的に夕食!?うわ、とんでもないセレブ自慢だ!……と思いきや、名物が蕎麦にだご汁……?
どうやら単なるお寿司屋さんじゃないようです。取材班は少しドキドキしながら、寿し市へと向かいました。
寿し市でまずは並にぎりを注文
温泉街からものぞいている看板が目印。廻らないお寿司自体、けっこう久々なので楽しみだな、なんて思いながら入店。
すると驚きました。平日の夕方なので、あまり寿司屋さんにお客さんなんていないかな〜と思ってたんですが、お客さんがわんさか賑わっているんです。しかも、家族連れの。
そして、テーブルの上には寿司じゃないものが広がっている。なんなんだ。みんな一体、何を食べているんだ……?
でもまあ、こちらはお寿司屋さんなので。まずは並にぎりを注文しました。
おおおお!並ですが、炙りメニューまで。たこにはタレが塗ってあるし、ネタも分厚い……。これで990円というのは嬉しいぞ。
味も間違いない!めちゃくちゃ美味しい……。はあ、幸せ。もうこのお寿司だけいっぱい食べたい。
みんなでお寿司食べよう!!
「でも、北川さんがだご汁って言ってましたよ」
「お蕎麦も美味しいって話でしたよ」
……マジメかよ。
こんなに美味しいお寿司を目の前にして、だご汁?蕎麦?なんでよ。食堂かよ。お寿司食べようよ……。
でもね、今日は遊びに来たんじゃないんですよね。はい。そうですね。いろいろ注文しますか……。
寿し市のワンダーメニュー①だご汁
寿し市のメニュー表は、とってもシンプル。名物メニューと言われているだご汁は、こんな感じで記載されています。
ほぼ情報はありません。
「みそ汁」が440円なのに、「だご汁」が880円という不思議さ。ここに気づけば玄人なんでしょうが、なかなか厳しいですよね。
だれがこのだご汁が、クジラ出汁のだご汁と思うでしょうか……。
とにかく具だくさん。人参やかぼちゃなどの根菜に加え、たっぷりのきのこ類。そして、食欲を刺激させるクジラの香り。
汁の中にはクジラ肉が入っており、独特の旨味を持った脂が溶け出しています。ぼくが知っている「だご汁」とは全然違います。
ぼくが知っているだご汁はこんな感じ。
里芋や大根、人参など根菜が中心の具材に、豚肉が入り、小麦粉を練った「だご」が入っています。デラックス豚汁という感じでしょうか。
やさしいマイルドな味わいだけど、クジラのパンチがガツンときいている。動物的な香りにニラがプラスされていることで、豚汁ではなくモツ鍋に近いような香りです。
めちゃめちゃ美味い。どんどん食べられちゃう。
健康的で、スタミナもつく感じ。これはクセになるぞ……。まさか、こんな個性的なメニューが「寿し市」で食べられるなんて。
寿し市のワンダーメニュー②蕎麦
次に注文したのが蕎麦です。寿司屋で蕎麦を注文したのは初めて。
すごく本格的な蕎麦が出てきました。もう美味しそう……。
ズズッとすすって、驚きました。噛みごたえ、喉越し、つゆの香り。どれをとっても一級品です。
後に残る、蕎麦の香りの品の良さ。これはもう、専門店の味です。これは美味しい!!
取材班全員、驚愕。なんだこれは。なんでこんなお蕎麦が寿司屋さんで食べられるんだ……。
この頃には、もうみんな寿し市の虜でした。
寿し市のワンダーメニュー③玉子巻
メニュー表をじろじろ見ていると、またおかしなメニューに気づきました。
あれ、この世って鉄火巻より玉子巻のほうが高いって現象、有り得るんだっけ……?
いや、ぼくの知る限り、そんな現象はないはず。これは「玉子巻」に何か秘密があるに違いない。ということで、玉子巻を注文してみました。
運ばれてきたのは、とてつもなく大きな、見たことがないデザインのワンダー巻き寿司。なんだこれは……。
こんな料理知らない……。
玉子の中に玉子巻が入っている。知ってる玉子巻じゃない。
でも食べてみると、めちゃくちゃ美味しい。玉子の甘みがかなり強くて、もはやスイーツみたいな感じ。でも、さっぱりした酢飯とまたこれが相性良くて。中毒性のある味です。ただ、とにかくデカすぎる。
隣のテーブルの方も「玉子巻」を頼んでいたので、お話を聞いてみると「子どもが大好物なので必ず頼むけど、食べきれないので必ず持ち帰る」と話していました。
寿司だけじゃない「寿し市」を楽しもう!
- CHECK!
-
- ・クジラ出汁のだご汁が超美味
- ・蕎麦が専門店級の味で衝撃
- ・サイドメニューに気を取られるがお寿司も絶品
その後も取材班は、寿し市のメニューを堪能。おいしい天ぷら。
そして、こちらも人気メニューというアジフライ。アジが新鮮で美味しかった……。何を頼んでも想像以上の美味しさのものが運ばれてくる印象でした。
寿司屋さんで、こんなにお寿司以外のものを頼んで盛り上がったのは初めてです。家族連れが多い理由もわかりました。
お腹をぺこぺこに空かせて、いろんなメニューを楽しんでほしいお店です。嬉野の日常は、あなたの非日常。寿し市の衝撃は、きっとあなたに深く刻まれることでしょう……。
今回紹介した暮らし観光
寿し市
- 住所
- 佐賀県嬉野市嬉野町大字下宿乙931-1
- 営業時間
- 18:00~23:00
※掲載内容は、取材当時の情報であり、価格、営業時間、メニューなどは変更の可能性があります。現地でご確認ください。