今回は嬉野市温泉街にある「うれし庵」をご紹介します。絶品のお茶スイーツのお店というウワサです。北川さんの紹介コメントを見てみましょう。
- 旅館大村屋・北川
- お茶スイーツなら、うれし庵は外せませんね。こちらには、たくさんの絶品お茶スイーツがあります。もともとご両親が呉服屋さんだったこともあって、現在でも呉服屋の機能を残しているところも面白いポイントです。
嬉野茶の本場で「絶品お茶スイーツ」と言われると、かなりハードルが上がっちゃいますが、大丈夫でしょうか。さらに「呉服屋を兼ねている」って、どういうこと……?
取材班は真相を確かめるため「うれし庵」へ向かいました。
うれし庵の外観は昔ながらの呉服屋さん
温泉街の大通りを新幹線の嬉野温泉駅方向へ歩いていくと、「山下呉服屋」の看板が見えて来ます。でも……本当にスイーツショップ?
あっ!山下呉服店と一緒に「うれし庵」の名前を発見しました。店内に入ってみると、和モダンな感じで、かわいい。
「山下呉服店」は約110年ほど前、なんと大正時代からあるお店です。店内の奥には、着物の帯や草履をはじめとした、小物が充実しています。
畳スペースは小上がりになっていて、眺めるだけでも楽しい。
嬉野の旅館の仲居さんが使用する帯なども取り揃えているため、よくお店へ顔を出してくれるんだとか。
昔から地域に根付いているアットホームな場所で、スイーツを楽しむ。なんだか、自分も嬉野の住人になった気がします。
うれし庵おすすめのメニュー①パフェ
鮮やかな緑が映える抹茶パウダーが全面に振りかけられています。
提供された瞬間、自然と「うわぁ」歓声をあげてしまいました。パフェの層について、気になったので尋ねてみたところ、このような構成になっていました。
- 抹茶パウダー
- 生クリーム
- いちご
- 濃さが異なる2種の抹茶
- スポンジケーキ
- バナナ
- あんこ
- 抹茶
- ほうじ茶ゼリー
まずはダイレクトなお茶を味わってもらった後、だんだんさっぱりした味わいの内容にするように、デザインされているそうです。
お茶の風味がダイレクトに伝わる抹茶パウダーは、たった一口食べるだけで、後味にクリームではなく、お茶の甘みが。パフェから感じるお茶の香りは茶畑の青々とした光景が浮かんでくるかのように、解像度が豊かです。
程よい甘さの生クリーム、酸味を感じるいちご、自然な甘みがたまらないあんこ……。食べ進めるほどに新しい味がどんどん出現。楽しい。
うれし庵おすすめのメニュー②焙じ茶モンブラン
「日頃、お茶を飲むときよりも、お茶を感じている気がする」
一品目ですでに、今まで食べてたお茶スイーツの概念が覆りはじめている……。
今までの人生で食べていたお茶スイーツたちを思い浮かべていると、2品目「焙じ茶モンブラン」がやって来ました。
クリームにフォークをそっと下ろすと…
力を入れなくてもフォークが埋もれていくほどふっっわふわ。一口頬張ると、栗のまろやかな味わいが広がる。細かく刻んで練り込んでいる渋皮の舌触りが絶妙です……。
栗を食べた後に、焙じ茶の爽やかな香りが通り抜けていく……。とっても上品です。栗と焙じ茶の組み合わせって、こんなにマッチするんだ…。感動しちゃいました。
うれし庵おすすめのメニュー③もちもっち
最後に食べるのはうれし庵の看板商品「もちもっち」です。ショーケースに並んだコロコロの可愛いフォルムに目を奪われました。味は以下の5種類。
- 抹茶
- チーズ
- チョコ
- 木苺
- マンゴー
- 店主・澤野さん
- 観光に訪れた方は抹茶味、地元の人はチーズ味を注文してくれることが多い気がします。
とのアドバイスを受け、抹茶とチーズの2つをいただくことに。
生地は名前の通り、もちもっち。いや、もっちもち。弾力がすごくて、簡単にはフォークでは切れません。
生地は手で伸ばすと、びよーんと伸びるほどの弾力。中のムースはふわふわ。クリームはとろとろ。外側はやわらかくてもっちもちの新食感です。
あまりに美味しくて、ぼくも思わず笑みが。これすごい……。大人から子どもまで幅広い年代の人から喜ばれるスイーツだと感じました。
うれし庵のマークから伝わるお茶&スイーツ愛
店内の雰囲気を楽しみながら絶品スイーツを堪能した取材班。取材班H、なにやら気になることがある様子……。
- 取材班H
- お店のマークって、生クリームを混ぜるホイッパーですか?
- 店主・澤野さん
- 正解です。あとはお茶を立てる「茶せん」の意味合いもあるんですよ。
- 編集長・大塚
- 全然気づかなかった……。たしかに、その両方に見える。
- 取材班H
- あともうひとついいですか?ロゴの i の上の点はもしかして、クリーム?
- 店主・澤野さん
- その通り、よく気がつきましたね!
澤野さんは、ずっとお茶が大好き。そして、あんこと生クリームも大好き。そんな店長さんの思いが、お店のマークとロゴに詰まっていました。
ちなみに、マークは店長さんがサインペンで一発手書きしたものだそう。パティシエにとどまらず、デザインまでしちゃうなんて、すごいな〜……。うれし庵は、澤野さんの「すき」がいっぱい詰まった、お店だったんですね。
絶品お茶スイーツを味わえる「うれし庵」に行ってみよう
- CHECK!
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- 呉服屋とスイーツショップが一緒になった魅力的な内装
- 絶品お茶スイーツの数々を味わえる
- スイーツだけでなく帯や草履などの小物も購入できる
好きなモノをひたすらに追求する店長さんの姿勢。スイーツたちは、まさにそれをカタチにしたものでした。
嬉野のお茶の美味しさを最大限に活かしたスイーツを、古き良き呉服店の雰囲気を感じられる空間で味わってほしい。
そして、ふわふわと優しい笑顔と作り手としてのストイックさを合わせ持つ店長さんのギャップにシビれてほしいです。
スイーツも人柄もただ甘いだけじゃつまらない。…少し、カッコつけちゃいました。恥ずかしいので、今回はこの辺で終わりたいと思います。皆さん、ぜひ「うれし庵」へご来店ください。
今回紹介した暮らし観光
うれし庵
※掲載内容は、取材当時の情報であり、価格、営業時間、メニューなどは変更の可能性があります。現地でご確認ください。