【穴場】嬉野・吉田夏まつりの花火大会に行ってみた! 至近距離で大輪の華

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嬉野には嬉野温泉街の花火大会と塩田町の花火大会に加え、嬉野の吉田という地域でも花火大会が開かれます。なんとお盆前後の1週間で、立て続けに3度も花火大会が開催される稀有なまちなのです。

旅館大村屋・北川
嬉野市吉田地区で行われる昔ながらの夏まつりです!一番小さな規模の花火ですが昔ながらの花火大会といった感じで風情がありゆっくり楽しめます!

なんと会場は吉田保育園とのこと。いったい、どんな花火大会なんだろう……。気になります。実際に行ってみました。

吉田夏まつりの花火大会とは?

吉田夏祭りは例年、お盆が終わる週の土曜日に開催されます。花火大会というよりは、地域の夏まつりです。

ステージイベントは18時からスタートしており、会場も保育園なので、かなりのどかな雰囲気です。その夏まつりのラストを締めくくるのが、20時からおよそ20分間に渡り打ち上げられる花火なのです。保育園が会場となって行われる夏まつりで、20分も花火も打ち上げようだなんて、なかなか豪快な発想です。

今回はぼくの息子2人と一緒に、吉田夏まつりを観覧してみようと思います。

地域の夏祭りにおじゃまさせていただいてる感

会場に到着すると、かわいい「よしだ夏まつり」の看板が見えました。会場まで歩いている間に「ラッキーナンバーは◯◯です!」みたいな、当選番号の発表が行なわれていました。

「惜しくも当選されなかった方も番号の券を捨てないでください!Wチャンスがあります。後ほど再抽選を行いまして、番号を回覧板でまわしますので、お楽しみに!」

めっちゃ地域の夏まつりだなぁ……。回覧板で番号回ってくるの、羨ましい〜。

露店は若い人たちで賑わう

露店はそんなに数は多くありません。業種の重複はなく、かき氷もたこ焼きもフライドポテトも一種類。焼き鳥以外は、そんなに並ばずに買えていました。

写真を撮りながら、露店を見回している間に、息子をちょっと見失いました。あれ、どこにいった?おーい!

あっっ!!!くじに行っている!!ちょ、ちょっと待って〜!もうちょっと考えない?

「よし!!ひく!!」

うわぁ、なんか聞こえた〜〜。

謎のおもちゃをGET。こーくん(長男)がやったら、自動的にけーくん(次男)もやることになります。

最近、お小遣い制がスタートしていた長男は自らの判断で財布から500円を投資しました。

「ぼくはやりたくなかったんだけど、けーくんがひいてほしいって言ったから」

潔くない〜。誰に似たのやら。まあ、これも夏の思い出。

ステージイベントで「じゃんけん大会」

吉田保育園の園庭ではステージイベントが盛り上がっています。始まったのは、なんと「じゃんけん大会」。昨年もやって好評だったとのことです。

こーくんとけーくんも参加。

こーくんは早々と敗退し。けーくんが孤軍奮闘。

その後、けーくんも敗退……。ちょっと多すぎる気がする勝ち残った子どもたちの姿を、じーっっと見つめるのでした。

露店は人で混雑している感じがありましたが、園庭は広く、スペースには余裕があります。園庭が花火を見るベストスポットなので、これはありがたい。

会場はほぼこの提灯の灯りと、ステージの灯り、各テント内の灯りだけなので、園庭の中は暗かったです。子どもと一緒だと、はぐれないようによく見ておかないといけませんね。

でも、花火を見る上で暗いのは好都合。星も見えてきたな〜なんて、思っていると……。

ッドォォオオン!

ここ……。保育園ですよね……?

吉田保育園に突如開く大輪すぎる華

花火までの距離はとても近く、花火が打ち上がる瞬間から見えます。

大きな花火が打ち上がると、会場全体が「カッ!」と明るくなりました。

こんなに間近で花火を見ることはなかなかありません。

思わず耳を押さえちゃうくらい、大きな花火の音。あれだけはしゃいでいた子どもたちも、この花火を前にすれば、真剣な眼差しでただただ見つめるのみでした。

ッッッドォォオオオオオン!!!!!!

耳を塞ぐ次男の目の前で、大輪の華。じんわりと花火の「熱」まで感じるレベルでした。すごい迫力……!繰り返しますが、ここは吉田保育園です。

20分程度の打ち上げですが、内容には大満足でした。

この吉田夏まつりで、嬉野の三大花火大会が終了。これで、嬉野の夏は一区切りとなりました。

ぼくは嬉野で3回花火を見ました。それぞれの花火大会に個性があり、違いを楽しむことができて、幸せな1週間でした。

ただひとつ統一して言えることがあるとするなら、嬉野の花火大会は日常の延長線上にあるということ。ぼくのなかで、これまでの花火大会は圧倒的な非日常でした。これまでの苦労と汗と足の疲れと不機嫌と不健康は何だったのでしょうか。

花火を見に行くのって、本来は「楽しむ」とか「癒される」とかが目的だったはずです。ぼくは花火を見るために、花火を見てしまっていた気がします。そんなことにも気付かされました。

そんなぼくは今日、吉田の花火と星空を見た後、子どもたちと温泉に浸かります。そこには「癒し」や「楽しみ」「やすらぎ」がちゃんとある。

あなたもぜひ、嬉野へ花火大会を目的に、足を運んでみてください。アリですよ。

嬉野には他にも花火大会があります!

執筆者
大塚 たくま
ライター。嬉野温泉暮らし観光Webガイド編集長。月に一度、嬉野温泉に宿泊した取材活動を2020年から継続中。